AGA治療薬としてのフィナステリド(プロペシア)の作用機序

AGAとは男性型脱毛症のことで、その発生機序は、男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素の働きでDHT(ジヒドロテストステロン)に変化し、このDHT(ジヒドロテストステロン)が、アンドロゲン受容体と結びつくことにより、ヘアサイクルで成長期にある毛が太く、長くならず、細くて、短いままになり、やがて抜け落ちて休止期に入ってしまうことです。フィナステリド(プロペシア)の作用機序は、男性ホルモンのテストステロンがDHTに変換する5α還元酵素阻害作用のあることで、最初前立腺疾患の治療薬でしたが、その臨床検査中に、発毛効果が見られ、改めてAGA治療薬としてFDAによって発売が1997年に許可され、日本では2005年から発売が許可されており、医療機関で処方により手に入れることができ、その服用方法は、1日0.2mgまたは1mgを服用し、必要により増減できますが、この成分に過敏症や既往症のある人や妊娠の可能性のある人や妊娠している人や授乳中の人は服用できません。それは、胎児や赤ちゃんが男の子の場合、性器に異常が出る可能性があるからで、妊娠していたり、その可能性があったり、授乳中の母親がいる家庭で父親がフィナステリドを使う場合は細心の注意が必要となります。また、1mg以上に服用をしても、副作用の可能性が高まるだけで、AGA治療薬としての効果が高まるわけではありません。さらに、フィナステリドは前立腺治療薬としては保険診療が可能ですが、AGAの治療薬としては保険治療はできないことになっています。

フィナステリドの主作用・副作用とは、AGA治療薬として使用した場合、薄毛の改善が主作用になり、前立腺疾患の治療薬として使用した場合、前立腺肥大症や前立腺の炎症が良くなることが主作用となりますが、前立腺疾患においてPSAと言う値を測ります。PSAとは前立腺特異抗原の略号で、前立腺から精液中に分泌されるタンパク質であり、健康な人では2ng/mlであり、50歳を超えても4ng/ml以下ですが、前立腺に異常があると血液中に大量に放出されてPSA値があがりますが、自覚症状が少ない前立腺がんにおいてこのPSA検査をするようになり、手遅れになる確率が大きく減ってきています。以前は前立腺癌が発見されて60%手遅れでしたが、今はこの検査で手遅れは10%丘に減ってきていますがしか、AGA治療をおこなっているとPSA値が実際にほんとうの値の約半分で現れるようになり、これも副作用の一種と考えられます。前立腺の検査を受ける場合は、必ずフェナステリドヲ使用している事を申し出るべきです。専門家の間では、AGA治療を受けている人の場合PSA値を2倍と換算して見てくれます。

5α還元酵素には、1型と2型があり、フィナステリドは1型のみを阻害しますが、1型に3倍の効果があり、2型も阻害するデュタステリドと言う薬があり、この薬は、フィナステリドより前立腺疾患の治療薬としてもAGA治療薬としても効果は高いと報告されています。現在日本ではフィナステリドのみが、使用を認められていますが、フィナステリドでは、効果のあまり現れない薄毛の人(1年間使用で約30%)もいてこのような人には、デュタステリドは、効果があると言われていますが、副作用(例えば肝臓が悪くなったり、勃起障害が起きる)の発現率も高く、日本では、前立腺治療薬として使用は許可されているものの、AGAの治療薬としては許可されておらず、現在の日本では、個人輸入でしか、手に入れることはできません。個人輸入は、あくまでも自己責任で行うべきもので、それを承知に上で使用すべきものです。

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